2013年05月07日

多士済々のJ1・磐田に逆襲の予感

多士済々のJ1・磐田に逆襲の予感

産経新聞 5月6日(月)20時44分配信

 サッカーのJ1で開幕から7戦未勝利と苦しんできた磐田が、4月27日の湘南戦で今季初勝利を挙げた。しかも4−0の大勝に、試合前から「苦しいときにこそ支える」と声を張り上げたホームのサポーターもひと安心。そもそも日本代表の常連を含む選手は多士済々で、未勝利中も内容が悪かったわけではない。ただ5月3日の甲府戦に敗れ、4日には森下監督の解任と長沢ヘッドコーチの新監督就任を発表するなど混乱は続く。とはいえ、今季から採用した3バックの強みも発揮しつつある磐田に逆襲の目は残されている。

 とにかく白星に見放された。開幕7戦で喫した5敗のうち4敗は1点差。それでも開幕7戦未勝利はクラブ最長の不名誉な記録で、1997年、99年、02年と過去3度のJリーグ年間王者に輝いている名門は非常事態に見舞われていた。

 新システムへの戸惑いがあったのは、湘南戦が初の無失点試合だったように守備が安定しなかったことでも分かる。一方、ゴールに向かう推進力に欠ける面は否めないながらも、ゲームを支配してチャンスを数多く作っていたのも事実だ。

 4月13日に行われた絶対に負けられない清水とのダービーマッチもそんなゲームだった。0−1で敗れたとはいえ、シュート数で12−8と上回り、CKも5−1と圧倒したのは攻勢の証。試合後に川口は「自分たちのサッカーはできたが…」と首をひねり、駒野も「自分たちはチャンスをなかなか決められず、相手に1発で決められた」と悔しがった。

 基本的に最前線は前田と金園の2トップで戦ってきたが、湘南戦では1トップ前田、山田と松浦の2シャドーに変更。駒野、山本脩の両サイドと山本康、小林裕のダブルボランチも積極的に攻め上がるスタイルが機能し、前節までの苦労が嘘のように次々にゴールが生まれた。

 中でも秀逸だったのは3点目だ。ダイレクトパスをつないで中央を崩してから前田が出したスルーパスに山本康が飛び出す。右サイドからのクロスをゴールにたたき込んだのは、左サイドを駆け上がってきた山本脩。4バックから3バックへの変更で中盤より前の厚みを増したメリットが生きた瞬間だった。

 試合後にはようやくチームに明るさが戻った。森下・前監督は「イニシアチブを取っている試合がほとんどで、内容はずっと悪くなかった。きょうはいいサッカーをして結果を出してくれた」とにっこり。先制点の山田も「サポーターに申し訳なかった。長かったけど、今はほっとしている」と安堵感を漂わせた。

 湘南の●(=恵の心を日に)監督が「磐田はこの順位にいるチームじゃない」と評価し、森下・前監督も「うちの選手たちはJリーグでも屈指のテクニックを持っている」と胸を張る選手の質は高い。前田、駒野、伊野波は日本代表の常連で、山田も代表定着が期待される逸材だ。経験豊富なベテランGKの川口が最後尾にどっしりと構え、ロンドン五輪出場に大きく貢献した山本康や山崎ら若手有望株も多い。

 確かに改善点はある。守備から攻撃に転じて中盤の両サイドがポジションを上げると、3バックでのボール回しにもたつき感が出る。守備でもセットプレーなどからゴール前へシンプルなクロスを上げられた際に、フリーの選手を作ってしまう。清水戦の失点もこのパターンで、早急な見直しが求められる。

 選手たちが誰よりも成長の必要性を理解しているのは、湘南戦に4点目を奪った山崎が「まだ1回勝っただけということを認識してやっていきたい」と気を引き締め直していたことからも分かる。ナビスコ杯では3勝1敗で予選リーグの首位に立っているように、決して選手に力がなく、やっているサッカーが悪いわけでもない。磐田が逆襲に転じる可能性は十分に残されている。

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